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2016年07月22日

Kindle版 バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年





バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年 (行政書士の事件簿ノベルズ(WEB限定版))



 平成十五年の行政書士試験合格後、大学卒業と共に行政書士補助者となるも二か月で失業。
 人生で最もどん底の時期を生き抜き、人脈、資金、営業経験ゼロの状態から弁護士と行政書士の合同事務所を設立し、現在、十周年を過ぎた私の開業初期の実体験を記した手記。

 私の趣味と特技は小説の執筆です。学生時代は、非モテの引き籠り体質で友達が全くいませんでした。
 はっきり言って士業には全く向いていない人間です。
 おまけに、開業した時は失業状態で、資金はゼロ。行政書士会に払う登録手数料や入会金を支払うお金もありませんでした。
 何の計画もなく、見切り発車したにもかかわらず、行政書士として十年以上生き抜き、一千万以上の売上を上げている理由は、私だけの独自の営業手法『チラシ小説』にあります。
 その秘密をほんのちょっと公開しています。
 行政書士の方だけでなく、弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士等の他士業でも使える方法です。興味がある方は参考にしてください。

※この小説は行政書士等士業の開業テクニックを披露する事に主眼をおいたものではありません。私のプロフィールを少し詳細に紹介している私小説に過ぎないことをご承知おきください。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
法学部在学中に行政書士、宅建等の資格を取得し、卒業後は、行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆し、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンスを中心に、ファンタジーや武侠小説などを執筆している。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(冒頭部抜粋)

 バイト補助者からの成り上がり 実録行政書士開業十年

                              大滝七夕

 1、時給八百円のアルバイト補助者

 平成十五年の秋。大学二年生だった私は、某マンモス大学のキャンパスで行われる行政書士試験を受験するため水道橋の駅に降り立った。
 国家試験と名付けられる資格試験に挑戦するのは、数十日前に受けた宅地建物取引主任者資格試験に次いで、二度目である。
 国家試験――。
 その重い響きに、当初、私は押しつぶされそうな重圧を感じていた。
 宅建は実家近くの開放的な某大学のキャンパスで受験した。
 人生で初めての国家試験だったとはいえ、いったん実家に戻ることができたし、私が通う秋桜大学法学部法律学科(仮名)の雰囲気に似ていたので、少しは落ち着いて取り組むことができた。
 要は大学の試験と同じだ。と思い込むことができたので、リラックスして挑戦することができたのだ。
 しかし、今回、水道橋の駅に降り立った時は、そうはいかなかった。
 緑豊かなキャンパスとはまるで雰囲気が違うのだ。どこを見渡してもビルビルビル……。
 水道橋の界隈には、大学や学校が多く集まっているらしいが、どう見てもオフィス街ではないか。
 就職活動で企業を訪問するような気分になり、たちまち緊張してしまった。
 見渡すばかり山と田園地帯が広がり、冬は雪に閉ざされる北陸のド田舎から上京してきたばかりの私にとって、都会のビル群はどうしてもなじめず、拒絶反応を感じてしまうのだった。
 古びた駅の改札を出てからすぐにやったことは、帰りの切符を買うことである。
 宅建試験を受けた帰り道で、どえらい目に遭った教訓を生かしたのだ。
 当時は、駅名が刻印された定期券を使っており、プリペイド型電子マネーを持っていなかったから、どの駅でもタッチして改札を通り抜けるというわけにはいかなかった。
 宅建試験が終わった後で、最寄りの駅に行くと、駅の通路に入りきらないほどの行列ができていた。改札口も人の行列で封鎖されてしまって、通り抜けることができないほどだった。
 一体、何の行列かと訝りながら、前の方にたどると、駅の切符売り場で切符を買う人たちの行列だった。帰りの切符を買っていなかった私は、その最後尾に並ばなければならないことを知って唖然としてしまったものである。
 宅建は、国家試験の中でも、受験者数がずば抜けて多いため、試験当日は、試験会場の最寄りの駅では特別な体制で受験者たちを迎えるのだ。
 お昼にホームを降りた時に、こんなアナウンスが流れていたらしい。
「宅建を受験される方に案内いたします。試験終了直後は、切符売り場がたいへん込み合いますので、帰りの切符は今のうちにお買い求めください」
 私は、そのアナウンスを聞き流していた。ひたすら過去問に没頭していたから、周りの音が耳に入らなかった。
 そのため、試験が終わった直後で、疲れ切っているときに、三十分近くも並んで、ようやく、一枚の切符を手に入れた。
 その疲労感は半端なかった。
 その教訓を生かして、今回は先に帰りの切符を買っておくことにしたのだ。
 水道橋駅を出ると
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